渋谷区では、望まれない猫を増やさないための飼い猫への手術費助成と、飼い主のいない猫を地域で管理していく「地域ネコ活動」の推進という、2つの方向から猫と人との共生に取り組んでいます。
渋谷区で暮らす方はもちろん、区外の動物に関わる方にも知っておいてほしい、渋谷区の代表的な制度をご紹介します。
飼い猫の去勢・不妊手術費助成
渋谷区では、望まれない猫を増やさないために、「飼い猫の去勢・不妊手術費助成」を実施しています。
助成額は、去勢手術(オス猫)が5,000円、不妊手術(メス猫)が7,000円です。動物病院には、助成金額を差し引いた金額を支払う形になります。手術料金は動物病院によって異なるため、手術内容とあわせて事前に確認しておくと安心です。
対象となるのは、下記の条件3つをすべて満たす猫です。
- 渋谷区内に飼い主が住んでいること
- 渋谷区内において猫を飼育していること
- 獣医師に手術可能と判断されること
申し込みは「渋谷区協力獣医師」の動物病院などに直接行います。区役所での事前申請は必要なく、申請書は協力獣医師の側で用意されています。手術日は獣医師が決定します。申し込みの際は印鑑が必要になるため、忘れずに持参してください。協力獣医師の施設一覧は、区の公式サイトからPDFで確認できます。
地域ネコ活動と登録ボランティア制度
「地域ネコ活動」とは、飼い主のいない猫に適切な時期に不妊・去勢手術をし、エサを与えるとともに糞の清掃などを行い、近隣への広報や報告を通じて地域の理解と協力を得ながら、「地域で管理された猫」としていく取り組みです。行政・ボランティア・住民が協力して推進することで、飼い主のいない猫を減らし、環境問題の解決を図ることを目指しています。
区には、敷地内への糞・尿による臭い、発情期の鳴き声やケンカによる騒音、庭あらし、ゴミ漁りなど、猫による生活環境の侵害に関する相談が多数寄せられているといいます。渋谷区は、「餌を与えるだけで不妊・去勢手術や糞尿の管理をしない」ことも地域の問題を拡大する要因だと指摘しています。特に「置き餌」は、時間がたつとゴミになって環境を汚したり、周辺地域から猫だけでなくほかの動物を集めることにつながります。
一方で猫は「動物の愛護及び管理に関する法律」により保護されており、みだりに殺傷、虐待、遺棄することは禁止されています。人との共生を図るべき存在として、放し飼いや捨て猫など飼い主のいない猫を増やす要因をなくしつつ、屋外で生活している猫に対しては地域で適切な世話・管理を行う。これが渋谷区の考える猫と人との共生のあり方です。
三者の役割分担
地域ネコ活動を円滑に進めるため、区は行政・ボランティア・住民それぞれの役割を明確にしています。
行政は、活動の意義や方法を理解してもらうための普及啓発、不妊去勢手術を目的とした捕獲ケージの貸し出し、ボランティア登録制度の運営、不妊・去勢手術費用の助成、地域からの相談・苦情への対応を担います。
登録ボランティアは、活動範囲の地域ネコの状況把握、適切な時期の不妊・去勢手術、ネコ用トイレの設置、時間管理による正しいエサやりの方法やトイレの管理方法の周知、活動成果報告レポートの発行を行います。
地域住民は、エサやり場やトイレ場所の提供、適正なエサやりと食べこぼしやエサ場周辺の清掃、ネコ用トイレの管理、地域ネコの見守りや情報提供、不妊去勢手術のための情報提供・捕獲・搬送などで協力します。
登録ボランティア制度の要件
地域ネコ活動を進めるには、トイレのしつけなどの管理方法、不妊去勢手術のための捕獲や見守り方法など、知識と経験と技術が必要になります。これらを多くの人に伝え、活動の輪を広げていくのが登録ボランティアの役割です。
「渋谷区地域ネコボランティアグループ」として登録するには、行政担当者から説明を受けて制度の趣旨に賛同し理解していること、活動地域の周辺住民にあいさつをして活動の了解を得ていること、渋谷区内の特定の地域において活動すること、グループの構成員に3人以上の成人が含まれること、代表者が渋谷区在住の成人でかつ構成員の半数以上が渋谷区在住であることが要件となります。
登録期間は登録日から当該年度末までで、年度末に活動報告書を提出することで次年度の登録が更新されます。
登録ボランティアグループの代表者が、渋谷区と契約した区内の動物病院などで地域ネコの手術を実施した場合、その費用の一部が助成されます。詳細は区の担当窓口への問い合わせが必要です。
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